今年も戦争の話
今年の夏は、戦争関係のテレビ番組や映画が多いですね。例年と比べて多い。70年という節目だから多いのかも知れないし、「安保法案」というものが影響しているのかも知れない。
また、戦争を直接経験した人が少なくなっていく現在、いろんな形で記録を残そうという動きも活発だ。
終戦時、小学生だった人でも、もう80歳以上、今上天皇と同じ世代だ。つまり大人として戦争を経験した人は90歳以上という事だ。そういえば私の父も生きておれば90歳を越える。
そういう時代になってしまったんだなーと感慨深い。
考えると、私の子供の頃(昭和30年代)の大人というものは、すべて戦争を体験しているのだ。したがって、周囲には戦争をやりたいという人なんかひとりもいなかった。そういう大人の中で育った私も当然、戦争をやりたくないと思っているのは自然な事だと思う。
当時(つまり昭和30年代)戦争映画もあれば、軍隊を舞台にした、コメディやマンガもあった。これみんな戦争を体験した人が作ったものだ。だからかなり真実味がある。
勝新太郎の「兵隊やくざ」シリーズ。軍隊のいやらしさ、汚さを思いきり見せてく
れる。でもそれを誰もフィクションだと非難はしなかった。
市川雷蔵の「陸軍中野学校」スパイ養成所の話らしいがこれは子供にはむつかしかった。
テレビドラマの「拝啓カアチャン様」軍隊生活をユーモラスに描いた喜劇だが、
同時に戦争の悲惨さに翻弄される家族の悲哀を描いた悲劇でもある。
マンガの「ロボット三等兵」前谷惟光の作品。
ひじょうに人間的なロボットが軍隊に入って、いろいろと騒動を起こすユーモアマンガ。上司に怒られてもくじけずというか、鈍感というか、頑張っている姿がいじらしかった。
私の父がよくいっていた。
子供の頃、野菜嫌いだった私に対して、「なんでも食べなければ生きていけない、戦時中の物のない頃は、イモの蔓でも雑炊にして食べた。」と。
私は心の中で思った。
「戦争やるから食い物がなくなるんじゃないか」と。
私の母がよく言っていた。
「男の子は戦争が始まったらすぐに軍隊に取られてしまう。子供は女の子のほうが良かった」と。
私の伯父も南方の島で戦死している。もちろん骨も帰ってきていない。わずかに伯父の形見は写真と勲章だけである。
********************************
拝啓カアチャン様_田端義夫 (戦争中に青春時代を過ごした父に捧ぐ)
この歌の最後のほうで消灯ラッパが響く。
これに替え歌というか、詩がつけられている。
「新兵さんは可哀想だねー。また寝て泣くのかよー」
慣れない軍隊生活を送る新兵さん。ふるさとを懐かしみ、家族を思う気持ちがこんな詩をつけさせたんでしょうね。
今年の夏は、戦争関係のテレビ番組や映画が多いですね。例年と比べて多い。70年という節目だから多いのかも知れないし、「安保法案」というものが影響しているのかも知れない。
また、戦争を直接経験した人が少なくなっていく現在、いろんな形で記録を残そうという動きも活発だ。
終戦時、小学生だった人でも、もう80歳以上、今上天皇と同じ世代だ。つまり大人として戦争を経験した人は90歳以上という事だ。そういえば私の父も生きておれば90歳を越える。
そういう時代になってしまったんだなーと感慨深い。
考えると、私の子供の頃(昭和30年代)の大人というものは、すべて戦争を体験しているのだ。したがって、周囲には戦争をやりたいという人なんかひとりもいなかった。そういう大人の中で育った私も当然、戦争をやりたくないと思っているのは自然な事だと思う。
当時(つまり昭和30年代)戦争映画もあれば、軍隊を舞台にした、コメディやマンガもあった。これみんな戦争を体験した人が作ったものだ。だからかなり真実味がある。
勝新太郎の「兵隊やくざ」シリーズ。軍隊のいやらしさ、汚さを思いきり見せてく
れる。でもそれを誰もフィクションだと非難はしなかった。
市川雷蔵の「陸軍中野学校」スパイ養成所の話らしいがこれは子供にはむつかしかった。
テレビドラマの「拝啓カアチャン様」軍隊生活をユーモラスに描いた喜劇だが、
同時に戦争の悲惨さに翻弄される家族の悲哀を描いた悲劇でもある。
マンガの「ロボット三等兵」前谷惟光の作品。
ひじょうに人間的なロボットが軍隊に入って、いろいろと騒動を起こすユーモアマンガ。上司に怒られてもくじけずというか、鈍感というか、頑張っている姿がいじらしかった。
私の父がよくいっていた。
子供の頃、野菜嫌いだった私に対して、「なんでも食べなければ生きていけない、戦時中の物のない頃は、イモの蔓でも雑炊にして食べた。」と。
私は心の中で思った。
「戦争やるから食い物がなくなるんじゃないか」と。
私の母がよく言っていた。
「男の子は戦争が始まったらすぐに軍隊に取られてしまう。子供は女の子のほうが良かった」と。
私の伯父も南方の島で戦死している。もちろん骨も帰ってきていない。わずかに伯父の形見は写真と勲章だけである。
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拝啓カアチャン様_田端義夫 (戦争中に青春時代を過ごした父に捧ぐ)
この歌の最後のほうで消灯ラッパが響く。
これに替え歌というか、詩がつけられている。
「新兵さんは可哀想だねー。また寝て泣くのかよー」
慣れない軍隊生活を送る新兵さん。ふるさとを懐かしみ、家族を思う気持ちがこんな詩をつけさせたんでしょうね。