きのう田彪我君の出ているドラマ「家族ノカタチ」を見た。
いつも、彪我君扮する「浩太」の身になって見ているので、気になる事がいくつかある。
今は中学一年生だからあと2年は義務教育で学校に行かせてもらえる。でも卒業したら、働かなくてはいけないのだろうか?今どき中卒というもめずらしい。やっぱり高校ぐらい行かせて貰うんだろうな。そうすると、高校を卒業する頃は義父の陽三さんは75歳。大丈夫だろうか。
年金暮らしだから、大学は行かせて貰えそうにないな。それに大学を卒業するときは陽三さんは79歳。生きているかどうか?
だったら兄の大介が学費を肩代わりしてくれるのだろうか。
もしかして陽三さんが寝たきりになって、介護が必要になるかも知れない。
これはドラマだから、そのへんは無責任だが、実際の生活では年をとってからの養子縁組は考えものでもある。
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先日、兵庫県内で気になる殺人事件があった。
60代の夫婦が殺された。
犯人は19才の息子。くわしい動機はまだわからないが、「遊ぶ金が欲しかった」という。
とここまで書けば、素行の悪い遊び好きの放蕩息子が親にとがめられて、逆ギレして、殺したと思われるかも知れない。
でも聞くところによると真面目な息子だったということだから、込み入った事情がありそうだ。
まず60代の夫婦に19才の息子ということにまず首を傾げた。年齢差がありすぎる。情報では、息子は夫婦の子供ではなく、孫だという。つまり夫婦には跡継ぎになるような男の子がなく、娘が産んだ子、つまり孫を息子として、養子縁組している。でも家の跡継ぎとしてだけということで養子縁組したのだろうか。もしかしたら老後の面倒も看てもらおうということで孫を養子縁組したのかも知れない。
事件が発覚したのは、いつも決まった日時に人工透析を受ける事になっていた父親が病院に来なかった、というところから始まる。おかしいと思った病院が親戚に連絡、その親戚から息子に連絡がいき、最終的にその息子から警察に連絡が入ったのである。
でも結果として、その息子が犯人だった。
さて、その息子だが、近所の評判はひじょうに良く、親子仲良くしている光景も見ている人がいる。普段は会社勤めをしていて、給料も家計の足しにしているようだ。父親が人工透析が必要ということで、父親の介護もしている。その父親の代わりに地元自治会活動など出るなどして、近所の付き合いもしている。時には家事もしている。
ひじょうにいい息子のようだが、ただひとつ、会社の人にこぼしていた愚痴が、「こづかいが一万円しか使えない。遊ぶ金が欲しい」という事だ。
さてここまで書いてみましたが、どう思うでしょうか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160208-00000042-mbsnews-l28
夫婦殺害 ”養子縁組の息子”の暮らしは
毎日放送
兵庫県赤穂市の住宅で60代の夫婦が殺害された事件で逮捕された19歳の「養子縁組の息子」は、夫婦の実の孫でした。
静かな山あいの家庭で一体、何が起きていたのか・・近所の人の証言から考えます。
今月5日、兵庫県赤穂市の住宅で69歳の男性と64歳の妻が死亡しているのが見つかった事件は、6日急展開しました。
「本日(6日)、赤穂市居住の会社員少年19歳を殺人容疑で逮捕しました」(兵庫県警捜査一課長)
殺人の疑いで逮捕されたのは夫婦と暮らしていた実の孫、19歳の少年でした。
取り調べに対し少年は「包丁とハンマーを使って2人を殺した」と容疑を認めているということです。
「(少年は)誰とでも喋って明るくて」
「信じられませんね。仲良いと思ってたんです」(近所の人)
「近所の人によると、逮捕された少年は数年前にあちらの家に引っ越してきて、亡くなった夫婦と3人暮らしを始めたということです」(記者リポート)
夫婦には娘がおり、少年も中学生まで娘と一緒に群馬県で暮らしていましたが、高校1年の時に夫婦の家に引っ越し養子縁組したといいます。
少年はその後、高校を卒業し去年4月から佐用町の建設会社で働いていましたが、家庭では別の問題が影をおとしていました。
「旦那は(亡くなった男性が)弱かったからな、入院ずっとしとったから」
「糖尿病と聞いていた」
「(少年は)畑仕事もよくしていた。ご主人が体調が悪いでしょ、その代わりをしていたのでは」
「村の掃除とか、お宮さんの掃除に来ていた。おじいちゃん、おばあちゃんがお年寄りだから、代わりに出ていた」(近所の人)
勤務先の社長は少年が仕事の傍ら、介護もしていたと話します。
「おじいちゃんの介護をおばあちゃんがするんだけど、おばあちゃんもくたびれ果ててしまって・・・結局は(少年が)2人の面倒をみないといけないような状態」(少年が勤務する建設会社の社長)
また、家庭は金銭的にも厳しい状況だったといいます。
「(少年は)普通だったら、相当優秀な大学に進んで、技術者の道を歩むんでしょうけど」
「(夫婦は)食べていくだけでやっとという状況だから、大学進学を辞めて就職したという形」
「給料を全部家に入れていた、1万円お小遣いもらうだけ」(少年が勤務する建設会社の社長)
取り調べに対し少年は「自由に使えるお金がほしかった」「会社を休んで祖父に怒られた」などと話しているということで、警察は動機を慎重に調べています
私が思うに、いい息子しすぎたのかも知れない。それがストレスとなっていたのではないか。
まだまだ19才といえば遊びたい盛り。いろいろな事を経験して、大人として一人前になっていく過程であると思う。大学にも行きたかったけれど、家庭の事情で断念したという。
でも行きたい大学に行けず、会社勤めをし、給料も家の家計の足しにしていた。「事件の後、息子は自分名義の通帳を持ち出していた」と新聞報道があったが、もしかしたら、給料が振り込まれる通帳は親が管理して、こづかいを貰っていた立場だったのだろう。
さらに19才の男子に親の介護、近所の付き合い、家事とあまりにも過酷な負担が重なり、そしてそれを解消できないためにストレスが溜まっていたのではないか。
16歳の時に養子縁組しているから、必ずしも本人が進んでしたものではないと思う。まして、大学にも行かせて貰えず、給料も自分の自由にならない。そしてやったこともないはずの親の介護。
私も現在、親の介護をしているが、会社勤めをしていないぶん楽だが、それでもストレスは溜まるし、体力はすり減ってくる。
なんのために養子縁組したのか。将来の老後の介護を息子に託すためにしたのであれば、それは時期的に早すぎたし、あまりにも身勝手だと思う。
人を殺すことは絶対にいけない事だが、情状酌量の余地があると思う。