宇野昌磨君は天然でもなければ鈍感でもない
今回の冬季五輪男子フィギュアで銀メダルをとったあとのインタビューを聞いていて、その的外れな受け答えが可愛いとか、天然とかいわれて、マスコミの女性キャスターやSNSなんかでキャッきゃっと騒がれているが、とんでもない。
昌磨君ほど人見知りで、繊細な神経の持ち主はない。
人見知りな人間はインタビューを受けても意に沿わない質問や、どうでいい質問にも、一応返事をしなければならないから、どうでもいいことや、的外れな答えをついつい口走ってしまうものなのだ。だから、おそらくあとで後悔していると思う。
さらに演技後、キス・アンド・クライで自分の点数が高得点であったことを知ったとき、隣の樋口コーチが昌磨君に興奮して抱きついても、本人はしらっとして落ち着いた表情をしていられるのは、鈍感でもなく天然でもない。自分の演技に自信と誇りを持っているからだ。
高度な技術に挑戦して、ひたすら練習して、そしてそれがうまく演技に生かせれば、それは努力の結果であり、高得点が出るのは当たり前で、興奮してまでも喜ぶべき事ではない。
今回も自分の演技が100点満点ならば、羽生選手を抜いて自分が優勝できると計算していたようだが、はじめのジャンプで転倒し、これで優勝は無理と思って、それからは気楽になったのだろう。演技の最中にも笑みを浮かべて、最後まで自分自身の力を出し切っていた。
自分を客観的に観られる選手なのだ。
ただそんな冷静な宇野選手も涙を流したことがある。2016年の全日本選手権だ。
この時は優勝候補の羽生選手はインフルエンザで欠場した。
そうなると俄然、宇野選手に焦点が当たることになる。
「宇野が優勝して当たり前」とか「宇野の楽勝」とかマスコミで騒がれて、プレッシャーは並大抵ではなかったろう。
本人はそれまで羽生の影に隠れて、何につけ2番手に甘んじることが多かったが、優勝してもおかしくない実力を持っていたし、本人も優勝を望んでいた。
しかし、逆に
優勝しなければ、本人の望みも果たされないだけではなく、マスコミやSNS的にも期待外れと非難される。
かなりのプレッシャーが重くのしかかっていた。
その所為か、ショートプログラムでは田中選手に次いで2位発進。
フリーの演技に余計にプレッシャーがかかっていた。
でも、結果は、実力どおり、宇野が勝った。
そして、演技終了後、その重圧から解き放たれ、涙が吹き出した。
実況のアナウンサーも解説者も感動していた。
しかし、口の悪い人からは「優勝できたのは羽生が欠場したからだ。もし出てれば宇野は優勝できなかったはず」
などと言う人もいたが、勝負の世界に「たら・れば」は通用しない。
選手たるものベストなコンディションで試合に臨むもの。病気やケガはスポーツ選手にとって健康管理という実力が不足していたからなるのであって、それによる欠場は「負け」と同じことだ。
もちろん不可抗力によるものもあるが。
余談。
宇野選手が高得点をあげたとき、キス・アンド・クライで、隣に座っている樋口美穂子コーチが喜びのあまり宇野選手に抱きついたり、宇野選手の肩に寄り添うシーンがある。
その光景を見たファンから、「抱きつきすぎ」とか「はしたない」とか「恋人のつもりか」とか「昌磨君がかわいそう」といった批判が出ているようだ。
特に最近、ファンになった女性から、文句たらたらである。
「化粧が濃い」とか「アクセサリーつけすぎ」とかリンクで演技に入る直前、宇野選手と樋口コーチが指を絡ませ「恋人つなぎをしている」とか。
でも樋口コーチは宇野君が幼児の時から指導してきたし、
また、もう一人、山田満知子コーチがいるが、その二人の女性コーチから指導、薫陶を受けてきている。子供の時から何十回、もしかしたら何百回抱き合ってきたことだろう。宇野君からすれば何の違和感もないかも知れない。祖母と母親と息子みたいなものだろう。
宇野昌磨君14歳頃。
山田満知子コーチに抱きしめられる14歳の頃の宇野昌磨君。
理想の男子フィギュア選手を幼児から手を掛け、作り上げたのである。
まあ、銀メダリストを育て上げたコーチの役得というものかな?
私はほほえましく見ているが・・・。
おまけ
小さい頃の昌磨君
今回の冬季五輪男子フィギュアで銀メダルをとったあとのインタビューを聞いていて、その的外れな受け答えが可愛いとか、天然とかいわれて、マスコミの女性キャスターやSNSなんかでキャッきゃっと騒がれているが、とんでもない。
昌磨君ほど人見知りで、繊細な神経の持ち主はない。
人見知りな人間はインタビューを受けても意に沿わない質問や、どうでいい質問にも、一応返事をしなければならないから、どうでもいいことや、的外れな答えをついつい口走ってしまうものなのだ。だから、おそらくあとで後悔していると思う。
さらに演技後、キス・アンド・クライで自分の点数が高得点であったことを知ったとき、隣の樋口コーチが昌磨君に興奮して抱きついても、本人はしらっとして落ち着いた表情をしていられるのは、鈍感でもなく天然でもない。自分の演技に自信と誇りを持っているからだ。
高度な技術に挑戦して、ひたすら練習して、そしてそれがうまく演技に生かせれば、それは努力の結果であり、高得点が出るのは当たり前で、興奮してまでも喜ぶべき事ではない。
今回も自分の演技が100点満点ならば、羽生選手を抜いて自分が優勝できると計算していたようだが、はじめのジャンプで転倒し、これで優勝は無理と思って、それからは気楽になったのだろう。演技の最中にも笑みを浮かべて、最後まで自分自身の力を出し切っていた。
自分を客観的に観られる選手なのだ。
ただそんな冷静な宇野選手も涙を流したことがある。2016年の全日本選手権だ。
この時は優勝候補の羽生選手はインフルエンザで欠場した。
そうなると俄然、宇野選手に焦点が当たることになる。
「宇野が優勝して当たり前」とか「宇野の楽勝」とかマスコミで騒がれて、プレッシャーは並大抵ではなかったろう。
本人はそれまで羽生の影に隠れて、何につけ2番手に甘んじることが多かったが、優勝してもおかしくない実力を持っていたし、本人も優勝を望んでいた。
しかし、逆に
優勝しなければ、本人の望みも果たされないだけではなく、マスコミやSNS的にも期待外れと非難される。
かなりのプレッシャーが重くのしかかっていた。
その所為か、ショートプログラムでは田中選手に次いで2位発進。
フリーの演技に余計にプレッシャーがかかっていた。
でも、結果は、実力どおり、宇野が勝った。
そして、演技終了後、その重圧から解き放たれ、涙が吹き出した。
実況のアナウンサーも解説者も感動していた。
しかし、口の悪い人からは「優勝できたのは羽生が欠場したからだ。もし出てれば宇野は優勝できなかったはず」
などと言う人もいたが、勝負の世界に「たら・れば」は通用しない。
選手たるものベストなコンディションで試合に臨むもの。病気やケガはスポーツ選手にとって健康管理という実力が不足していたからなるのであって、それによる欠場は「負け」と同じことだ。
もちろん不可抗力によるものもあるが。
余談。
宇野選手が高得点をあげたとき、キス・アンド・クライで、隣に座っている樋口美穂子コーチが喜びのあまり宇野選手に抱きついたり、宇野選手の肩に寄り添うシーンがある。
その光景を見たファンから、「抱きつきすぎ」とか「はしたない」とか「恋人のつもりか」とか「昌磨君がかわいそう」といった批判が出ているようだ。
特に最近、ファンになった女性から、文句たらたらである。
「化粧が濃い」とか「アクセサリーつけすぎ」とかリンクで演技に入る直前、宇野選手と樋口コーチが指を絡ませ「恋人つなぎをしている」とか。
でも樋口コーチは宇野君が幼児の時から指導してきたし、
また、もう一人、山田満知子コーチがいるが、その二人の女性コーチから指導、薫陶を受けてきている。子供の時から何十回、もしかしたら何百回抱き合ってきたことだろう。宇野君からすれば何の違和感もないかも知れない。祖母と母親と息子みたいなものだろう。
宇野昌磨君14歳頃。
山田満知子コーチに抱きしめられる14歳の頃の宇野昌磨君。
理想の男子フィギュア選手を幼児から手を掛け、作り上げたのである。
まあ、銀メダリストを育て上げたコーチの役得というものかな?
私はほほえましく見ているが・・・。
おまけ
小さい頃の昌磨君